三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2020年8月16日放送

新型コロナウイルスの影響で養殖していた大量の養殖マダイが行き場を失った橋本純さんが取り組んだのが、5670(コロナゼロ)プロジェクト。
産地から直接インターネットで消費者に販売!
インターネットで鯛をさばく動画を公開するなど、見事に5670匹の販売に成功。
新たな漁業のあり方を訴えました。
今回は橋本さんが阿曽浦に2年前から運営する『ゲストハウスまるきんまる』を訪ね、5670プロジェクトのその後を追うほか、漁業にかかわるさまざまな体験プログラムが楽しめる『まるきんまる』で鯛の塩釜焼き作り、 そして『タイになるタイ験』を行います!

こちらは『漁師のいるゲストハウスまるきんまる』。
南伊勢町阿曽浦で漁業を営む橋本純さんが運営していて、漁村体験型ゲストハウスとして漁業に関わる様々な体験が可能なんです!

 

橋本さんは、この阿曽浦でマダイの養殖や鮮魚の販売をおこなう『友栄水産』を経営。
新型コロナウイルスの影響により、大量の養殖マダイが行き場を失い、取り組んだのが、5670(コロナゼロ)プロジェクト。
産地から直接インターネットで消費者に販売。

 

動画でさばき方を伝えるなど、みごと5670匹の販売に成功し、新たな漁業のあり方を訴えました。

 

「5670尾を買っていただいた方たちが『ごちそうさまコメント』というのを上げてくれたりとかして、そのなかのモノをライフデザインプロジェクトみたいな位置づけにして『グッドデザイン賞』という賞にエントリーさせてもらいました」

 

「さばくことをチャレンジしてもらった、料理をチャレンジしてもらった人たちのこのデザイン性などがひとつになって、グッドデザインになれたらというプロジェクトが進んでいます」

と、橋本さん。
5670プロジェクトが目指した、マダイを家庭でさばき、食べる取り組みはライフデザインプロジェクトとして現在、グッドデザイン賞の1次審査を通過しています。

 

こちらが2年前にオープンした『漁師のいるゲストハウス まるきんまる』の室内。
おばあちゃんの家のような感じで落ち着きます!

 

2階の窓からは港が見えます!
こちらのゲストハウスは基本一棟貸し。
5名まで宿泊可能です。

「ゲストハウスを始めるきっかけは、僕がずっといろいろなところを旅していたときに、いろいろな人にお世話になったことです。
ゲストハウスという名前ではありませんが、そういうところに泊まっていて、その空間や、その場所の時間などが大好きだったので、いつはゲストハウスを始めたかったのです。
ここに来るみなさんが求めているものも、ここの時間とか…直接はわかりませんが肌感覚みたいなものだと思います」

と、橋本さん。

 

『まるきんまる』では、漁村体験型の宿ということで、さまざまな体験が用意されえています。
その一つがこの『鯛の塩釜焼き体験』。
体験を通して魚食を伝えるとともに食を楽しんもらう、鯛を丸ごと1匹を使った体験メニューとなっています。

卵白をいれてこねた塩で、まずはマダイのベッドをつくります。
大葉と昆布をしいて香りと旨味を。
この鯛はこの日の朝まで活きていた新鮮なものです。

 

マダイをベッドに横たえたら、さらに大葉と昆布を置いて、塩の布団をかぶせて準備完了。
指と卵の黄身で絵や文字を書いてみるのは、橋本さんの遊び心です。

 

焼き上がりを待つ間、さらに驚きの体験ができるということで、やって来たのはタイの養殖イカダの上。

「夏限定の『タイになるタイ験』をしてもらいます」

なんと!
タイのいけすの中に潜り、タイと一緒に泳ぐという体験!!
中にはおよそ3000匹のマダイが泳いでいます!

 

思い切って水中に!
橋本さんいわく、コツさえつかめばタイをつかまえることもできるそうですよ。

「僕たちは人が食べるために魚を育てています。
そこでやはり、もともと食べ物は生きているんだよということを感じてほしいです。
生き物が食べ物に変わることで、色とかいろんなものを失われていくけど、持っている本当の美しさというのを見てもらいたいという気持ちが、僕たち育てる側の人間にもありますから」

と、橋本さん。

 

『まるきんまる』に戻り、お楽しみの塩釜焼きの試食タイムです。

 

柔らかくて美味しい!
さっき元気に泳いでいたマダイの生き生きした感じを彷彿とさせるぐらい食べ応えがあります。

 

こちらの体験はごはん・スープつきですが、鯛めしに変更も可能。
ちなみにタイのイケスで泳いだ人は、絶対にタイを食べ残すことはないそうです。
命のありがたみを、身を持って知ったということでしょうね。

 

「田舎暮らしというとスローライフと言われますが、自然に近ければ近いほど全然スローではありません。
風がこっちの頬に当たって、何秒間後にはこっちに当たっててっていうぐらい瞬時にいろんなものが変わるんです。
だから同じ風景がないし、連泊している方が朝日や夕日を見に行っても絶対に同じ景色は絶対見られません。
そこがここを楽しめる一番の魅力ですね」

と、橋本さん。
『漁師のいるゲストハウス まるきんまる』では、魚さばき体験や干物づくり体験、磯遊び体験も可能です!

みなさんも、タイになるタイ験、いかがですか。
『まるきんまる』の予約、問い合わせはHPからどうぞ。